サムの趣味blog

好きな舞台の感想や商品レビューをしています。

  当サイトの記事には、広告・プロモーションを含む場合があります。

赦しと解放:シェイクスピアのテンペストを読んでみた

 当サイトの記事には、広告・プロモーションを含む場合があります。

2024年1月に少年社中の「テンペスト」を観に行くので、原作のテンペストを読んでみました!!

はっきり言って、1度読んだだけではキャラクターの名前が覚えられませんでしたし、これは結局なんだったんだろうというのが感想です。

 

もっと深く読み解ける頭が欲しかったです。

 

今回はテンペストがどんな話なのかまとめていきたいと思います!

来年観に行くテンペストはこのストーリー通りに進むわけではないようですが、キャラクターを知っていればもっと舞台が楽しめそうと思ったので、興味がある方は読んでいただけると嬉しいです!

 

注意!!

ストーリーや私の感想などを書いていますので、知識を入れずに舞台を楽しみたいという方は読まないでくださいね!

 

それでは書いていきます!

 

 

 

読んだ本

私が読んだ本はこちらになります。

テンペスト シェイクスピア全集

著:ウィリアム・シェイクスピア 訳:小田島雄志

 

 

テンペストのテーマは「赦しと解放」

 

全体を読んで感じたこの作品のテーマは赦しと解放だと思いました。

自分に向けられた罪を復讐するのではなく、愛と優しさをもって受け入れることが大切というメッセージを感じました。

きっと舞台テンペストもここを前面に持ってくるんじゃないかと思います。

 

 

登場人物

 

ここでは作品に出てくる登場人物を私が勝手に読みといて書いています。

読む人によって人物の姿が違うと思いますが、私はこう感じたということで、温かい目で見ていただけるとありがたいです。読みこめていなくて間違っていたらすみません。

 

プロスペロー(正統なミラノ大公)

 

作品の主人公

ミラノ大公でしたが、魔術にハマってしまい政治をおろそかにした結果、弟に王の座を奪われ娘のミランダとともに島流しにされる。

それに腹を立てて復讐を決める。

魔法を使ってエアリエルやキャリバンをめちゃくちゃこき使う。

 

 

ミランダ

プロスペローの娘。幼いころに島に来たため人間を知らない。

きっと優しい心の持ち主。初めて見た人間の男(王子)に一目ぼれする。

後にたくさんの人をみて感激する。多分力持ち。

 

 

キャリバン

見た目が四本足で魚の顔のような怪物。どんな顔しているのか結局イメージできず。

もともと島にいた怪物で、プロスペローに言葉を教えてもらった。話せるようになったが悪態しかつけず、娘のミランダを襲おうとしたため怒ったプロスペローに洞窟に追いやれた。島を奪われ、隷のように使われる毎日にプロスペローを恨むようになる。

 

 

エアリエル

空気の妖精。キャリバンの母親に閉じ込められていたが、プロスペローに助けてもらった。

プロスペローの言うことを聞けば解放してくれるという約束を信じ、健気に働く毎日。

めちゃくちゃこき使われる。有能

 

アロンゾ―(ナポリの王)

印象が薄い王。船が嵐に会った後、王子が亡くなったと思い込みかなり落ち込む。

 

ゴンザーロ

アロンゾ―の忠実な老顧問官

結構口悪い。船に乗っているときの水夫たちに対する発言が怖すぎる。

 

 

アントーニオ(現ミラノ大公)

プロスペローの弟。兄を裏切って権力を奪った。

セバスチャンをそそのかして現ナポリ王も殺そうとするかなり悪いやつ。

人間の道を踏み外しているとプロスペローにも言われている。

 

 

セバスチャン

アロンゾ―の弟。アントーニオにそそのかされて兄を殺そうとする悪いやつ。

口も悪い。

 

 

ファーディナンド

王子。アロンゾ―の息子。一人島に流れ着き、ミランダと出会い一目ぼれ。

ミランダとともにいられるならと、プロスペローに言われた重労働にも耐える。

 

 

トリンキュロー(道化師)・ステファノー(酒飲み執事)

キャリバンとともに行動する二人。

酒でべろべろになってる。気が大きくなって島を自分のものにしようと計画中。

ずっと楽しそうで、なんか汚い。

 

 

物語の大まかに分けてみた

 

喜劇(ミランダとファーディナンド)

 

出会ったとたんに一目ぼれでお花畑な二人。もう周りが見えていない様子。

二人でチェスしてるのかわいい。

丸太運びしているファーディナンドに私がやりましょうか?という力持ちミランダ。

王子だからそんな仕事したことないし、非力な王子だけど、そんなことさせられないよって男前な発言。

 

この出会いはプロスペローの計画通りで、簡単に娘はやらないよ。的な試練だったみたい。

 

悲劇(アロンゾ―、セバスチャン、アントーニオ、ゴンザーロ)

 

船が嵐に会って水夫たちが一生懸命働いているのにめちゃくちゃ邪魔する王族たち。

水夫に邪魔です!と怒られると「誰を乗せていると思っている!」と逆切れしてて怖い。

溺れるのではなくこいつは絞首刑にしてくれ!と神に願うところも怖い。

これが昔の王族と労働者への扱いはこれが普通だったのか??

 

島に到着してもうわべでは良いこと言ってても夜に寝てるときに王を暗殺しようと企みだすこいつら怖い。ずっと怖い。

 

へとへと状態のときにエアリエルの魔法で目の前にごちそうが表れて喜ぶが、すぐに消えてしまう。ここがプロスペローの意地悪ポイントなのか??

復讐シーンがちょっとよくわからないし、反省しているような印象もこの人たちにはない。唯一アロンゾ―が息子を亡くした悲しみに暮れているって感じ。

 

 

笑劇(キャリバン・トリンキュロー・ステファノー)

ずっとお酒飲んでワイワイしている三人衆のイメージ。

キャリバン初めて酒を経験してご機嫌になる。なんか憎めないキャリバン。

気が大きくなってベラベラ喋っちゃうキャリバン。プロスペローをやっつけよう。島を自分たちのものにしようとずーっと楽しそうな印象。

 

 

結局プロスペローの復讐って?

 

読んでみたけれど、結局プロスペローの復讐って何だったんだろう。

結局プロスペローはミラノ大公に戻りたかっただけ?そのためにみんなを島に集めたのかな?

絶対アントーニオやセバスチャンは反省していないし、良かったのはミランダとファーディナンドが結ばれたってくらい?

結局エアリエルをこき使って意地悪して、最後は私は赦してあげるよっていう感じだったけど、一番の被害者はエアリエルじゃないかな?あとキャリバンも。

 

最終的にエアリエルは解放されたからまだ救われたけど、キャリバンのその後は書かれていないからどうなったんだろう。というか最後の最後までエアリエルに頼りっぱなしで、本当エアリエルお疲れ様って感じ。

 

プロスペローと同じようにミラノに行っても、島に一人残されても、どちらがキャリバンにとって幸せなんだろう。

 

最後のシーンは印象的

 

最後はプロスペローが観客に向けて赦しを乞う。サラーっと読んでいたのでここはびっくりした。

プロスペロー自身はミラノに戻りたいようですが、それを決めるのは観客次第。

自分をこの島に残すのも、ミラノに戻すのもあなたが決めてくれ。

私は自分を貶めた人々を赦し、観客を楽しませようとした。なので観客も赦してくれ。

そう訴えかけてくる最後は印象的。

ここ絶対舞台でも使われるんじゃないかな??

この終わり方なんかすごく素敵だった。

 

まとめ

 

今回舞台テンペストを観に行くにあたって、原作のシェイクスピアのテンペストを読んでみました。

ストーリーは読み解けないことが多くありましたが、全体的なテーマは赦しと解放なんだろうなっていうのは分かりました。

それぞれのキャラクターの目線を変えるといろんな見え方がするのが面白いと思いましたし、当時の時代のことを考えて読むのもまた違う見え方があるんだろうなと思いました。

個人的にはエアリエルとキャリバンが健気で好きなキャラクターでした。

舞台はこの通りに進むわけではないと思いますが、この程度の知識をつけておけば舞台上で名前が出ても気づけるかな?と思っています。

配役が出ていないので、いったい誰がどんな役を演じるのか、とても楽しみです!!